ひだまりの居場所

精神障害者をはじめ、生活困窮者の心に寄り添うブログです。

睡眠薬


この半年間、症状を安定させるために、
さまざまな薬に挑戦し、
2週間ごとに様子を医師に報告してきたけれど、
ようやくここへ来て、症状がわずかながらに安定してきた。


私は実は、「うつ病」ではない。
双極性障害Ⅱ類、いわゆる躁鬱病である。
現代の医学で、この障害を完治できる薬はたったの2種類。
1つは、死亡率が何パーセントだかあるリスクがあって、
もう1つは、失明のリスクがあるという、
いずれも非常に危険な薬だ。
ゆえに、完治はしない、と言われている障害である。


だが、寛解という状態を目指すことは可能で、
寛解すれば、投薬さえ続けていけば、ごく普通に生活することができるようになる。
一生寛解しない人もいれば、
3か月で寛解する人もいる。
10年経って寛解して、それ以来ずっと再発しない人もいれば、
10年経って寛解したとたん、また再発するという人もいる。
つまり、寛解の時期に目安はなく、
当然、治療計画なんていうものも、まず立たない。


私は、比較的、良い方なのではないか、と最近思い始めている。
薬がある一定の効果を見せ始め、
それらの薬との付き合い方も、割と早いうちに掴めるようになっていて、
この2週間は、非常にフラットな状態で過ごすことができた。


さて、ここに一つ、乗り越えなければならない問題がある。
「睡眠」の問題だ。
就寝時刻は、睡眠導入剤を服用した時刻になるので、
毎日、決まった時間に眠ることは可能なのだが、
起きる時間がバラバラで、まるで一定しない。
始終海外に行っていたりすると、こんな風になってしまうんじゃないか、
と思うのだけれど、
時差ボケ状態が慢性的に続いているという風に想像していただけるとわかりやすいと思う。


この睡眠障害が、自然に改善されてしまう人もいるらしいが、
私の場合は、これが最も根深い障害の一つで、
高校生ごろから、すでにその兆候はあった。
だからかれこれ、30年も睡眠障害と闘ってきたという歴史がある。
そう容易には、改善しないだろうと腹は決めていたが、
今日、いよいよ、生まれて初めて、
睡眠薬を処方された。
睡眠導入剤は、その名の通り、眠りに導いてくれるだけなので、
通常2時間程度の効き目しかないが、
睡眠薬は、寝かしつけたあとも、しっかり眠らせる役目をもっているので、
効いている時間が長い。
今日、処方された薬は、6〜7時間寝られるように設定してあるらしい。


どんな風に効くのか、おっかなびっくりではあるが、
もし、効きすぎてしまうといけないので、
母に、
「災害時には、私のことをひっぱたいて起こして!」
と頼んでおいた。


最近は、こういった薬の中毒症状が問題になっていて、
医師の処方管理の問題点や、
患者個人の薬に対する認識や、服用の目的などが、
中毒を引き起こす原因になっているようだが、
ビビりの私には、縁遠い話のようだ。