ひだまりの居場所

精神障害者をはじめ、生活困窮者の心に寄り添うブログです。

集まる人々

中国人は、本当に「集まる」のが好きです。同じ規模、同じ設備の公園がふたつ並んでいたとするなら、人がたくさんいる方に入っていきます。人と人の距離が近く、わいわい賑やかに派手に騒ぐのが大好きな人たちです。


さて、一連の動きを見ていて、「ああ、また派手にやっとるな」というのが現地在住者の私の率直な感想。特に若者たちは、日ごろのストレスを思い切り発散し、「愛国無罪」の名の下に、生まれて初めて自由を得たかのような狂喜ぶりです。ぜんぜん、罪悪感は無し。罰せられることなく略奪や破壊が許されるなんて、血の気のあまった若者たちにとっては、またとない大イベントなのでしょう。


日本の若者はネット上で大暴れしているようですが、街の中で暴れるようなことをしませんね。仮に日本政府が「愛国無罪。激しく抗議せよ!」と発令したら、若者たちは動くでしょうか?


結局は、中国人も日本人も「良識」ある人たちは、事態を静観しています。そのうち収まるでしょう、という達観があります。幼い未成熟な愛国心が片面からの思考のみに突き動かされて暴れているにすぎない。これで問題が解決するなどとは誰も思っていないけれど、やりたいからやる、ただそれだけなのです。


魚釣島を買い取るなんて、卑怯だ」と言う中国人。確かに日本の一連の動きが導火線となったことは否めません。日本はこれまでになく尖閣諸島にこだわり、一つのアクションを起こしました。これまでの日本は嵐が過ぎるのをじっと待つだけだったのが、突然動いたから、中国人もびっくりしたに違いありません。たくさんの寄付金が集まり、国民が政治を動かす力を持っているということが、中国人にとってどれほど恐怖に感じられることか。中国国民は政府共産党のしもべであって、党を恐れているけれど、私たち日本人はその恐れを知らない。知識のある中国人から見れば、これが日本の底力だと思うでしょうし、知識のない中国人から見れば、「日本政府の脅威の統率力(本性)を見た」と攻撃するでしょう。何事も自分の尺度で判断するしかないのです。


日本が裏表の顔を使い分けているように、中国こそが裏表くっきり典型的なやり方です。「ばれなきゃいいや」という気持ちは、どちらの政府にもあるはずですし、「大人の話し合いをしましょう」という気持ちもあるはすですし、「でもちょっと出し抜いてやらなきゃ」という気持ちも当然あるはずです。それが外交ならば、じゃんじゃんやってください。正義が勝つなんて、私は思っていません。賢い方が勝つのです。真実なんて、誰も知らないのだし、互いの立場をどう理解し、皆が丸くおさまる方向へどうやって導いていくか、それが外交手腕なのではないですか? 中国はその点、国家に対する不信感が中国国民の間にすでに蔓延しているので、その部分で少し不利なような気がします。日本は結束すると良心で動けるけれど、今の中国人は個人の利益のためにしか動けません。自分の欲望ばかりを追求すると、まとまった力は発揮できません。つまらない議論ばかりしていて、結局、周り中が敵だらけになるのです。党は中国人を統率しているようでいて、実はまるっきり統率できていない。すでに窮地に追い込まれているように感じられます。どうするのかな、共産党。もうちょっとみんなのこと考えないと、本当にまずいことになるよ。今度ばかりは…。


西宮大使がお亡くなりになったそうですね。いろんな憶測が飛び交っていますが、もうしばらく様子を見たいところです。正しく詳しい情報の開示をお願いします。