ひだまりの居場所

精神障害者をはじめ、生活困窮者の心に寄り添うブログです。

きわどい表現

中国に来て、初めて、文章を発表することに障害を感じています。言論の自由を当たり前のことのように享受してきた私は、今、とても苦悩しています。


実は、この場でもあまり本音を書くことができません。インターネットはいつでもどこでも世界中を旅することができる文明の利器だと思っていたのに、当地ではそれさえも許されず、中国在住の私が、今この場で思っていることを文字にするのも、とても危険な状態にあります。


今日、ある二つの原稿に修正を強いられました。当地でナーバスになっている問題に抵触するようなきわどい表現が寄稿された記事の中に見つかり、また、私自身が書いた旅行記にも掲載を見合わせるべき内容が盛り込まれていたため、二つとも削除・加筆・修正をほどこしました。


私の書いたものなんて、どうだっていいんです。問題はある寄稿者が苦しみ迷ったあげく文字にしてくださった1000文字ほどのコラムです。怒りと悲しみの中で書かれた現代中国の今と未来を読み解くすばらしい内容のものだっただけに、削りたくはなかったけれど、仕方がありません。この文章を人情を優先して掲載してしまって、挙句の果てに、発刊禁止処分でも食らった日には、我々は職を失い路頭に迷うことになります。多くの社員とその家族、我々日本人社員の進退についても、考えなければならないので、ボスは厳しく注意勧告をしました。敏感になっている問題を扱わない、あおらない、連想させない、という三原則のもとに、筆を進めるのは、プロのライターにしかできない技です。


寄稿者には、おわびのメールを送り、ご本人の意図する部分を捻じ曲げないように、私が修正を入れさせていただきました、と伝えました。お許しいただけたようですが、なんとも後味の悪いことでした。


気分が落ち込んでしまったので、思わず焼き鳥8本セットを注文し、一気食いしてしまいました。炭火で焼いたあっさりタレのおいしい焼き鳥で、滅入っていた気持ちが回復し、なぜだか「神様、ありがとう〜(。→ˇܫˇ←。) 」と幸せに感謝してしまいました。


中国、どうなっちゃうんだろう。どうかこのまま平和を維持しながら、すべての国民が幸せを実感できるような体制を作ることはできないのでしょうか。13億人のトップに立つ政府の皆様。もっともっと頭を使って、「すごいな、中国!」と世界から拍手喝采を送られるような、そんな政策をどかんと打ち出してください。中国ががんばってくれなきゃ、世界はどれだけもみくちゃになることか。ああ、なんだか涙が出ちゃうな(><。)