ひだまりの居場所

精神障害者をはじめ、生活困窮者の心に寄り添うブログです。

按摩

中国で暮らしている日本人駐在員さんたちはみんなマッサージが大好きだ。中国語では、「按摩」という。日本では、「あんま」などとひらがなで看板を出しているところもあるが、「按」と「摩」という漢字にはそれぞれ異なった意味があって、マッサージなどという言い方より、私にはずっと好きな言い方だ。按は、押す(圧す?)という意味で、摩は、さするという意味。押してさすって、至福の時、という感じが、たまらんではないか。


さて、なぜ日本人は、こんなにも中国で按摩をしたがるか、といえば、答えは簡単。日本で按摩を受けるより、格段に施術費用が安く、60分コースなどは序の口。みなさん大抵1時間半から2時間コースで、たっぷりリラクゼーションを楽しむ。日本のクイックマッサージなどは、30分単位が一般的のようだが、こちらで30分の按摩を頼む人など、皆無だ。とにかくゆったりくつろぎたくて、按摩屋に予約を入れる。最初の5分ほどで、いびきをかきはじめる人も多く、按摩効果そのものよりも、仕事や生活の緊張をほぐす効果の方が大きいようだ。


私も按摩の大ファンなのだが、実はこのところ、何度通っても、体の凝りがほぐれない。施術中は、確かに気持ちが良いのだが、家に帰り着く頃には、カチンコチンの状態に戻ってしまっている。今までは、1時間半もやってもらえば、1週間はラクに過ごせたのだが、どうも様子が違う。今日も、夕方、上手なマッサージ師のいる按摩屋に行って、押したりさすったりしてもらったが、帰りにレストランで食事をしていたら、あっという間にカチンコチン。


たまたまレストランに来合わせた友人にそのことを話すと、
「あんたそりゃ、筋肉の問題じゃなくて、背骨の問題じゃないのか?」
と言われた。ちょうど、レストランの閉店時間間際だったので、ほかにお客がいないのを良いことに、その友人と背中合わせになって、おんぶしてもらい、背筋を思い切り伸ばしてもらった。


嘘のように、凝りがほぐれてしまった。このところの寒さで、猫背になっていて、背骨が丸まっていたようだ。すっと一本筋が通ったように、すっきりしてしまった。


先日、Yahooの映像ニュースで、アウンサンスーチーさんを見た。彼女、あのお年で、非常に背筋が伸びていて、とっても美しかった。年を取っても、美しい姿勢を保ちたいと思ったばかりだった。


友人いわく、腰からお尻の当たりにクッションを置いて、寝る前に10分くらいでいいから、背中を伸ばすと良い、とのこと。想像するだに、気持ち良さそうだ。