ひだまりの居場所

精神障害者をはじめ、生活困窮者の心に寄り添うブログです。

ため息の出るような交通事情

この街の市街地を走るメイン通りで、
深夜、3つの交通事故が発生した。


金曜は、
飲酒運転*1をする人も多く、
深夜でもたまに渋滞することはあるが、
どうも今日の状態はおかしい。
渋滞の出口が見えないから、
タクシーの運転手と、
「いったい、どうしちゃったんだろうね」
と話していたのだ。


1つ目の事故は、
タクシーと一般乗用車の接触事故。
交差点のど真ん中。
まだ発生したばかりの事故と見え、
警察も到着していない。
運転手同士が、
互いの車のキズを見比べていた。


2つ目は、大型トレーラーのエンコ。
幸いにして、
中央分離帯寄りの位置で停止していたからよかったが、
これで完全に一車線ふさがっている。
しかも、1つ目の事故の数十メートル先だから、
はなはだしい迷惑だ。


3つ目。これが酷かった。
タクシーや商用車を含む普通乗用車5台の玉突き事故。
片側4車線の道路のど真ん中でぶつかっている。
腹立たしいのは、
駆けつけた警察車両が、
これまた道のど真ん中に止まっていることだ。


確かに、この国の道路事情は、
日本から来た我々から見ると、
著しく遅れていると感じざるを得ない。
この国で働き、この国で生活させてもらっているから、
あまり「遅れている」という言葉は使いたくないけれど、
こればかりは「遅れている」としか言いようがない。


○昔の中国人の足は、もっぱら自転車だったが、
 ここ数年で都市部の自動車台数はうなぎのぼり。
 だから、まだ自動車がとても威張っている。
○右折はいつでもどこでもできる。
 こちらに来たばかりの日本人にはとても怖い。
○人より前に出たがる、進みたがる人たちなので、
 道を譲ろうという気持ちはまったくない。
 無理な割り込みされても、
 あまり危ないとは思っていないようだ。
○整備不良の車が、考えられないくらい多い。
 道の真ん中でエンコしている車や、
 牽引されている車なんぞを見ることは、
 少しも珍しくない。
○有名な話だが、信号を守らない。
 車はだいぶ守るようになってきたが、
 歩行者、自転車は、
 信号を守っていると、ばか者扱いされる。
○少し前までは、平均時速40キロくらいの
 のんびりした車が多かったが、
 昨今、外資系の高級車に乗る人や、
 性能の良いファミリーカーが増えてきたため、
 スピードが出るようになった。
 ところが市民はまだスピードに慣れていないため、
 車間距離のとり方が異常に狭い。
 昔のように時速40キロの車もあれば、
 100キロ近く出す正真正銘のばか者もある。
○歩道、自転車道、店の前、狭い一方通行道路、
 どんなところでも、勝手に駐車する。
 警察に見つからなければ、なんでもあり!
●へたくそでも、道を知らなくても、
 タクシーの運転手になれる!!
●運転免許が、お金で買えたりする!!


数え上げたらきりがない、
中国の交通事情の遅れているところ。


ああ、そういえば、
たまに日本に帰ると、
ラクションの音がほとんど聞こえないので、
さみしく感じることがある。
中国にも、クラクション規制はあるはずだが、
まったくお構いなしに鳴らす。
「通りますよ〜!」
「あぶね〜じゃないか!」
「トロいんんだよ、おい!」
「どけ! 歩行者!」
などなど、
ラクションの使い道は、
いつでもどこでも何度でも。
鳴らしたいときに、鳴らしたいだけ、
鳴らしたい場所で!


こんな状態でも、少しずつ、
交通マナーだけは良くなるはずだ。
なぜなら、命にかかわることだから。


一年後、二年後、三年後と、
きっとぐんぐん良くなっていくだろう。
(と願う)

*1:飲酒運転:どの程度の罰則があるのか分からないが、とにかく飲み屋に平気で車で乗り付けるくらい、ひどい状態だ。