ひだまりの居場所

精神障害者をはじめ、生活困窮者の心に寄り添うブログです。

医療現場の人たちの本音

80過ぎくらいのおばあちゃんが、私の目の前で転倒しました。左折しようとした車が急に自分のほうに寄ってきたので、それを避けようとして、わずかな傾斜のついた路面でバランスを失って転んだようでした。


私は、すぐに駆け寄って、介抱しましたが、なにひとつ役に立てません。顔と足にケガを負っていて、どうにか立ち上がりはしましたが、まともに歩ける状態ではなかったので、「いっしょに病院にいきましょう。さもなければご自宅までいっしょに参ります。足とお顔以外に痛いところはないですか? お家はこの近くですか? ご家族は…?」など、自分の思いつく限りの対応策を矢継ぎ早に告げるのが精一杯でした。


さいわい…といいますか、左折しようとした例の車のドライバーさんが、近所の医院の看護士さんで、ピンクの看護服を着ていましたので、「どうにかなりませんか?」と促すと、彼女が車で近くの整形外科まで送ってくれることになりました。正直なことを言えば、もっと彼女に積極的な姿勢を見せて欲しかったのですが、なんとも受け身で少し悲しくなりました。


もしかすると、毎日患者さんといっしょに過ごしていると、少々のことでは他人の身体のことを心配しなくなってしまうのかもしれません。それはとても残念なことです。


私は、精神保健福祉士を目指していますが、今の思いや理想を、将来もずっと持ち続けられるかどうか、やはり自信がありません。いや、むしろ理想が高ければ高いほど、医療の現場では理想通りにいかないことが多くて、仕事そのものに失望してしまうかもしれません。老人介護職の人たちがそうであるように…。


今日のハプニングは、自分の将来をも考えさせてくれる機会となりました。


おばあちゃん、どうぞおだいじに。