ひだまりの居場所

精神障害者をはじめ、生活困窮者の心に寄り添うブログです。

思い切りの良さは中国人に学べ

この街の日系企業のドンと言われているお偉いさんお二人から、ある企業を紹介されました。ややこしい話で、いわば我々の仕事の商売がたき的な位置づけにある企業なのですが、小誌に広告を掲載したいとおっしゃるのです。先方の話を聞けば聞くほど、話は泥沼にはまっていき、互いの思惑を表に出さぬまま話を進めても、一向に解決の糸口が見えてきません。


それで、私は思い切って、会社の部長職の中国人スタッフにこの話を打ち明けてみたところ、
「商売がたきではあるけれど、同じお客さんを取り合うことさえなければ、その会社はウチにとっては良いお客さんだ。広告契約を取ってきてくださいよ、yueyaさん」
とケロリとしたお答えだった。


なんだ、そんなもんなのか。そんな簡単に済ませてしまって良い話だったのか、と思い切り脱力しました。3年後の数百万元よりも、目先の数千元。3年後には3年後の状況があって、今と同じ状況とは考えられない。だからこそ、今、この目の前にある広告契約を成立させ、数千元を頂戴することが、確実な商売になるというわけなのだ。そうか、そういうことか。


そうだよなぁ。3年先はおろか、1年先の情勢さえもはっきり見通すことのできない日中関係にあって、なんてくだらないことでウダウダと悩んでいたのだろう、と膝をつきました。ガクーンですよ、ガクーン。


中国人って、すごいよね。不利な状況に追い込まれても、不利な方向を見ないもん。有利な方向だけを直視して、がしがしと前進する。裏も表もなくて、とても分かりやすい。それは不利だからやりません。こっちのほうが有利だからやりたい。……ああ、そうか、そんな簡単なことだったのか。と腑抜けた顔になってしまいました。縁は切らずに、おいしいところだけで付き合う。そういうのって、つまんないけど、楽だよなぁ。楽して儲けられるなら、それはそれでやっておこうかなぁ、と思ったりもしました。宙ぶらりんでも、人様の役に立つことなら、やったらいいのか。そうか。(゜▽゜)