児玉清さん
もっと長生きしていただきたかった。大好きな俳優さんだった。いや、理想の男性だったというべきか。
だいぶ昔の話になるが、「徹子の部屋」に児玉さんがお出になっているのをたまたま見て、すっかり児玉さんのファンになった。そのときの話題は、読書についてだったが、「知性的なユーモア」にあふれた語り口に、黒柳さんは、大いに笑っておられた。おそらくテレビの前の視聴者も、同じように笑っていただろう。
その後、児玉さんの出演している番組を、気をつけて見る様にしてきた。いずれも彼の穏やかな人柄を生かした役柄のもので、見ているだけで心が落ち着いた。あの声がいいのだ。ゆったりと話す、静かで澄んだ声。
ところが、「パネルクイズ アタック25」の児玉清は、軽快だった。頭の回転の良さを感じさせる、スピード感ある司会ぶり。多くの日本人が、あの番組の児玉清の声を、鮮明に思い出せるだろう。
本当に淋しい。もうあの声も笑顔も見せてはもらえないのだ。
児玉さん、長い間、本当にお疲れ様でした。安らかにお休みください。