ひだまりの居場所

精神障害者をはじめ、生活困窮者の心に寄り添うブログです。

留学生たちの本音

若い友人の中国人の女の子が、今東京で留学生活を送っている。一人は、Sちゃん。もう一人はLさんだ。


Sちゃんは、この春から東京の大学院に入学が決まり、日本での生活が始まって以来、初めての開放感と安堵感に包まれていた。苦労して勉強を重ね、慣れない環境の中で相当なストレスを溜め続けてきた彼女が、ようやく日本という国に自分の居場所を得た。その直後、地震に見舞われた。


2日前、彼女からメールが来た。「停電の暗い部屋にも慣れてきました。コンビニのバイトにも行っています。日本はがんばっています。私もがんばります」


一方Lさんは、すでに日本滞在歴6年の大学院生。この旧正月に中国に帰ってきたときに、会って食事をした。「友達との距離感がいまだにつかめず、孤独を感じています」と言っていた。


中国人はあけっぴろげな性格で、喜怒哀楽をあまり隠さない。辛ければ辛いと周囲に訴えるし、うれしければ素直にその喜びを表現する。しかし、日本人は本当に仲の良い友達同士であっても、あるいは家族間でさえ、感情を表に出さない。Lさんは、その日本人の特性を頭ではとてもよく理解しているが、いまだに馴染めずにいる。


「東北で地震があり、毎日不安で仕方がありません。バイト先の店長から、緊急事態だから出勤してもらえないか、と言われたけれど、同じバイト仲間の中国人は全員拒否しました。私はアパートに一人でいるのが怖いので引き受けましたが、一人ぼっちの暗い部屋に帰ると心細くて仕方がありません。父母はとりあえず中国へ帰って来いと言いますが、まもなく学校も始まるし、東京は大きな被害を受けた地域でもないので、私一人が帰るのはわがままな気がして…」